アルファパートナーズ法律事務所
Yoichi Sato
私は、1977年に裁判官となり、約40年間裁判官として勤めた後、2016年に弁護士となって現在に至っています。
裁判官としては主に第一審(地方裁判所・家庭裁判所)と第二審(高等裁判所)で様々な種類の民事関係事件を担当しました。
とりわけ、地方裁判所及び高等裁判所で10年以上にわたり裁判長として各種の訴訟事件の審理を担当する中で、大きくは国の統治に関する諸問題などに始まり、海外を含めた企業間の複雑な商取引や銀行役員の責任を巡る紛争といった商事関係の紛争だけではなく、医療過誤や建築瑕疵を巡る紛争、宗教団体や近隣同士の間でのトラブル、さらには家庭内での夫婦、親族間の紛争に至るまで、ありとあらゆる社会で起きる様々な紛争の事件の審理を通じ、それらの紛争の実態に触れて、多くのことを学んで参りました。
この間、米国での在外研究の折には、米国の紛争処理の様々なシステムを知る中で、「日本の常識は世界の非常識」ということも同時に学び、多面的に物事を見る視点を得ることができました。
このような裁判官としての様々な実務経験を通じて、紛争の渦中にある数多くの人々の生き方、考え方に触れ、紛争の根幹には関係する人たちの人としての在り方、有り様が大きく関わっているとの認識を新たにしました。
こうした経験を糧にして、現在は、弁護士として、当事者の立場から、民事関係紛争の適切な解決のために尽力しております。
そして、現在生じている紛争のより良い解決の方策を探求し実現することは当然のこととして、それにとどまることなく、そうした紛争を引き起こしたいろいろな要因について分析し検討して、将来にわたってより深刻な紛争を生じることのないようにするための予防的な方策を提言し、その実現に向けた努力を重ねたいと考えております。
東京弁護士会
民事訴訟法学会
昭和52年
平成28年
平成29年
令和2年
令和2年